野菜に残った農薬の落とし方は?自宅で手軽にできる方法をご紹介2023.10.23
日々の食事で野菜は欠かせない食材ですが、残留農薬が気になるという方も多いのではないでしょうか。もちろん健康に影響が出ないよう基準値を設けて管理されているとはいえ、残っているのであればきちんと落としてから食べたいですよね。そこでこの記事では、野菜の残留農薬を落とす方法について解説していきます。
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残留農薬は食べても問題ないの?
野菜の残留農薬基準値は、1日に食べる野菜や果物に含まれる農薬の合計が、その薬品の一日摂取許容量の80%以内におさまるように定められています。一日摂取許容量とは、生涯にわたり毎日摂取しても健康に害を与えることがないと推定される化学物質の最大摂取量のことを指します。つまり、使用法が守られていれば、農薬が残っていても健康被害が出ることはありません。
野菜の残留農薬を落とす方法
健康上問題のない数値だとしても、農薬が残っているのであれば落としてから食べたいですよね。ここからは野菜の残留農薬を落とす方法をご紹介します。
外側の葉を取り除く
キャベツや白菜、レタスなど葉が重なり合った葉物野菜に関しては、外側の葉を取り除くだけでほとんどの残留農薬を除去できます。外葉を取ったら使う分の葉を1枚ずつはがし、水を張ったボウルなどで振り洗いします。根元部分に汚れがたまりやすいので、重点的に洗いましょう。
水で洗う
皮をむかない野菜は、調理前に水洗いするのが基本です。まずため洗いで汚れを落としたら、流水でしっかり洗い流します。特にほうれん草や小松菜のように根元が密集している野菜は、茎の間を広げながら流水を当てて丁寧に洗いましょう。
お湯で洗う
残留農薬を落とす方法として、50℃程度のお湯で洗うのも効果的です。葉野菜に適した方法で、ボウルに50℃のお湯を用意し、野菜を入れて優しく洗います。50℃洗いの後に冷水で洗うと鮮度が戻り、シャキッとした食感になるというメリットもあります。
皮をむく
じゃがいもやにんじん、カボチャ、リンゴなどは皮をむくことで残留農薬を落とせます。ただし、皮に含まれる栄養素も一緒に除去してしまうのがデメリットと言えます。
手やスポンジなどでこすり洗いをする
トマトやピーマンなど1個ずつ手に持って洗える野菜は、手や食材用スポンジなどを使って優しくこすり洗いしましょう。表面をこすることで、ただ流水で流すよりも表面に付着した農薬が落ちやすくなります。
酢・重曹・塩を利用する
アクを抜く働きがある酢や塩、重曹を利用する方法もあります。酢水は「酢1:水2〜3」の割合、塩の場合は2%の塩水を使います。酢は変色の原因にもなるので、あまり長い時間浸けないようにしましょう。重曹を使う場合は、ボウルに一つまみの重曹を入れた水を用意し、野菜を浸けた後水洗いします。
下茹でする
調理前に下茹ですることで、残留農薬を減らせます。葉物野菜の場合、丸ごとよりも切ってから茹でた方が中に浸透した農薬を除去できます。
加熱する
食材の温度が高くなるほど、残留農薬を減らせます。生で食べるのが心配な時は、炒めたり茹でたり、揚げたりなど、加熱調理をして食べるのがおすすめです。
減農薬野菜や有機野菜を選ぶのも一つの方法
野菜の残留農薬は上記で説明した方法でほとんど除去できますが、それでも農薬の使用量は少ない方がいいというのが本音ですよね。どうしても気になるのであれば、減農薬野菜や有機野菜、無農薬野菜を選ぶのも一つの方法です。有機野菜や無農薬野菜を扱う宅配サービスも増えているので、気になる方は検討してみてはいかがでしょうか。
美味しく安全に野菜を食べよう
農薬は使用量が厳しく管理されているので、基準を超えた農薬が残っていることはほとんどありません。ですが、調理前に下処理をすることで、残った農薬を取り除きさらに安全性を高めることができます。適切な除去方法を実践し、より美味しく安全に野菜を食べましょう。