野菜の変色を防止する方法は?色が変わる原因と対策を徹底解説2023.10.18
色鮮やかな野菜や果物は、見た目にも食欲をそそりますよね。ですが、野菜や果物の中には切って時間が経つと変色してしまうものが少なくありません。実は、野菜本来のきれいな色を保つにはちょっとしたコツがあります。そこでこの記事では、野菜や変色する理由や、変色を防止する方法について解説していきます。
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野菜はなぜ変色するの?
野菜が変色する原因は、野菜に含まれるポリフェノールが空気中の酸素に触れて化学反応を起こしているからです。ポリフェノールはそのままでは野菜を変色させることはありませんが、切ったり皮を剝いたりすることで空気に触れると細胞内の色素成分と反応し、褐変を引き起こします。
変色した野菜は食べられる?
茶色く変色した野菜はまるで傷んでいるように見えるので、食べていいのか不安になる方が多いでしょう。ですが、変色している理由は腐敗ではないので安全性に問題はありません。ただし、切ってから時間が経つほど切り口から雑菌が繁殖しやすくなるため、切った野菜や果物は新鮮なうちに食べるようにしましょう。
野菜の変色を防止する方法
ここからは、野菜の変色を防ぐ方法をご紹介します。
切ったらすぐに調理する
変色を防ぐ一つ目の方法は、野菜を切ったら時間をおかずにすぐに調理することです。空気に触れる時間をできるだけ少なくすれば、変色が防げます。
水につける
二つ目は、切った野菜を水につける方法です。水につければカット面が空気に触れないので、変色を防ぐことができます。ただし、野菜は水にさらすと細胞が壊れてビタミンが流れ出てしまうため、この方法は水に浸けても組織が壊れにくいじゃがいもやさつまいもに有効な方法と言えます。
酢水につける・レモン汁をかける
三つ目の方法は、酢やレモンを活用した方法です。酢水やレモン汁には、食材を酸性にして酵素の働きを低下させる作用があります。酵素の働きが低下すればポリフェノールの反応が抑えられるので、変色を防ぐことができるのです。酢水につける方法は、レンコンや長いも、ごぼうにおすすめです。アボカドやバナナはレモン汁をかけると変色を防げます。
塩水につける
塩水につけることで変色を防ぐ方法もあります。塩に含まれるナトリウムイオンには酸化酵素の働きを抑制する働きがあるため、ポリフェノールの反応を抑えることができます。これは主にりんごや桃、梨などの果物におすすめの方法です。果物は食べる直前にカットするのがベストですが、どうしても時間をおかなければならない場合は塩水につければきれいな見た目をキープできます。
加熱する
変色しやすい野菜は切った後にサッと茹でることで、変色を防げます。これは一定温度以上の熱が加わると変性するという酵素の特徴を活かした方法です。
よく切れる包丁を使う
よく切れる包丁を使うというのも野菜の変色を防ぐ方法の一つとして挙げられます。切れ味の悪い包丁を使うと、多くの細胞がつぶれるためポリフェノールの反応を強めることになり、結果として変色が進んでしまいます。
一方切れ味の良い包丁の場合、細胞のダメージを最小限に抑えることができるため変色が抑えられます。また、カット数を少なくして空気に触れる面積を少なくするというのも有効な方法です。
緑色の野菜の変色を防ぐ方法
ここまではポリフェノールによる野菜の変色を防ぐ方法について解説してきましたが、実は野菜の変色の原因にはもう一つあります。それは、ほうれん草など緑色の野菜に含まれるクロロフィルという色素成分の褐変です。クロロフィルはポリフェノールとは違い、加熱によって変色を引き起こします。
緑色の野菜の変色を防ぐ方法は、茹で時間を短くすることと、茹でる際に塩を加えることです。緑色の野菜は、一つまみの塩を加えた熱湯で短時間茹でた後、冷水にさらすなどしてすぐに冷ますことで鮮やかな緑色を保つことができます。
野菜の変色を防いで彩り豊かな食卓にしよう
野菜は、野菜に含まれるポリフェノールやクロロフィルの作用によって変色を引き起こします。変色しても安全性に問題はありませんが、できれば見た目にも気を配りたいものです。ちょっとしたコツを抑えて野菜の変色を防ぎ、彩り豊かな食卓にしましょう。