食物繊維が多い野菜は?水溶性・不溶性の違いや効果的な食べ方も紹介2023.09.16
食物繊維が豊富な野菜と聞いて、皆さんはどんな野菜を思い浮かべますか?漠然と根菜類が多いというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。もちろん間違いではありませんが、実は根菜類よりも食物繊維が多く含まれる野菜はたくさんあります。
そこでこの記事では、2種類の食物繊維の特徴や働き、食物繊維が多く含まれている野菜や効果的な摂取方法などについて解説していきます。
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食物繊維について知ろう
まずは食物繊維の種類や効能について詳しくご紹介します。
食物繊維には2種類ある
食物繊維はエネルギー源にはなりませんが、私たちの体に必要な栄養素です。食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、それぞれ異なる働きがあります。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維とは、水に溶ける性質を持つ食物繊維のことです。代表的な水溶性食物繊維は以下の通りです。
- 野菜・果物に含まれる「ペクチン」
- こんにゃくに含まれる「グルコマンナン」
- 海藻類に含まれる「アルギン酸」
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維とは、水に溶けない性質の食物繊維のことです。代表的な不溶性食物繊維は以下の通りです。
- 根菜・大豆製品に含まれる「セルロース」や「ヘミセルロース」
- 完熟野菜・甲殻類に含まれる「キチン」
一日あたりの摂取目安量
食物繊維の一日当たりの摂取目安量は、18~64歳で男性21g以上、女性18g以上です。ただし、生活習慣病の発症予防の観点から考えると一日24g以上摂るのが理想とされています。実際の摂取量は一日あたり14~15g程度と言われており、多くの人が不足している状態です。
食物繊維の効能
水溶性食物繊維・不溶性食物繊維それぞれの効能をご紹介します。
水溶性食物繊維の効能
水溶性食物繊維の効能は、主に以下の3つです。
腸内環境を整える |
ビフィズス菌などの善玉菌のエサとなるため腸内環境の改善に役立ちます。 |
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食後血糖値の上昇を穏やかにする |
水に溶けやすい性質によって栄養素の吸収が穏やかになり、食後血糖値が急激に上昇するのを抑える効果があります。 |
血中コレステロール値を下げる |
コレステロールを吸着して体外に排出し、血中コレステロール値を下げる効果もあります。 |
不溶性食物繊維の効能
不溶性食物繊維の効能は、主に以下の3つです。
腸内環境を整える |
水溶性食物繊維と同じように、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果があります。 |
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便秘解消 |
水分を吸収して膨張し、便のかさを増やして便通をスムーズにする働きがあります。 |
食べ過ぎを抑える |
不溶性食物繊維を多く含む食べ物は繊維質なのでよく噛んで食べる必要があります。水分を吸収して膨らむため腹持ちが良いことに加え、よく噛むことで満腹中枢が刺激されて食欲が抑えられる効果も期待できます。 |
食物繊維が多い野菜
食物繊維を多く含む野菜をご紹介します。
水溶性食物繊維が多い野菜
水溶性食物繊維が多い野菜には、以下のようなものが挙げられます。
- らっきょう
- エシャロット
- にんにく
- ごぼう
- オクラ
エシャロットやにんにくなどの香味野菜はあまり食物繊維が多い印象はないかもしれませんが、実は水溶性食物繊維が豊富に含まれています。ネバネバ野菜の代表オクラもペクチンが多いので、腸内環境改善に役立ちます。
不溶性食物繊維が多い野菜
不溶性食物繊維が多い野菜には以下のような物が挙げられます。
- 大葉
- パセリ
- モロヘイヤ
- 枝豆
- グリーンピース
不溶性食物繊維が多い野菜の中でも特に含有量が多いのがグリーンピースです。薬味や付け合わせに使われる大葉やパセリにも食物繊維が豊富に含まれているので、たっぷり摂取したいところです。
食物繊維を効果的に摂取する方法
食物繊維を効果的に摂取したいなら、加熱調理してかさを減らしましょう。食物繊維の一日当たりの目標摂取量を生の野菜で摂ろうとするとかなりの量の野菜を食べなければなりませんが、加熱してかさを減らせば一度に多くの食物繊維を摂取できます。
また、乾燥食品を上手く取り入れるのもおすすめです。例えば、生の大根よりも切り干し大根の方がグラム当たりの食物繊維量が多いので、効率よく摂取することができますよ。
食物繊維の多い野菜を積極的に摂取しよう
食物繊維は、意識して摂っているつもりでも多くの人が不足している栄養素の一つです。食物繊維の多い野菜を積極的に毎日の献立に取り入れて、目標摂取量クリアを目指しましょう。